【重要:お金の基本】利上げで銀行が破綻?お金の流れを理解してますか?
「アメリカの銀行が潰れたみたいだけど、日本は大丈夫だよね?なんかビットコインも上昇しているし、暗号資産(仮想通貨)も大丈夫だよね?こういうときどう行動すればいいの?」
2021年から暗号資産運用を開始。トレード歴は株、FXあわせて計15年以上。
- SVB(シリコンバレー)銀行がなぜ潰れたのか?
- 円安ドル高の理由
- 世界恐慌に繋がる危険性
他人事ではない
米国のシリコンバレー銀行というのが破綻したのは知っていることでしょう。その前にシルバー銀行というところが、親会社がこれ以上投資はしないとして、自主的に銀行を閉めました。
いま現在、米国で起きてる状況は全く持って「砂上の楼閣」でかなり厳しいです。そして米ドルが危険になると、それは世界経済も危険になることを意味してます。
なるべく専門用語を使わないように説明しますので、今日の記事をちゃんと最後まで読んで把握しておくと投資に役立ちます!
もくじ
【お金の基本】SVB銀行破綻でいま世界で起きていることは何か?
すべてはコロナがまん延したことから始まります。
それに加えてウクライナ戦争での影響も加わりました。
コロナが広がり、都市などがロックダウンした。
↓
経済が止まり、お金が動かなくなる。
↓
倒産、失業で生活できなくなる。
↓
お金を配ることに決めた。
↓
1人当たり200万円近くお金を刷って配った。
まずアメリカではこのようなことが起こりました。
日本ではマスク2枚を配っている時に、アメリカでは80万円配ってます。
その後も何度か配り、合計200万円近く配ったそうです。
羨ましいですね!
お金を配ったあと
1人当たり200万円ものお金を配ったので、相当のお金を刷ってます。
これは新たにお金を造ったということです。
お金を大量に造る。
↓
お金の総量が増えてインフレーションが起きる。
インフレとはお金の価値が下がること。
↓
インフレが起きるということは物価が上がるということ。
↓
市民の生活が苦しくなる。
↓
ここでお金を配ると同じ繰り返しになる。
↓
インフレを押さえるために利上げをする。
昨年からアメリカは積極的に利上げをしていきました。
日本はゼロ金利政策をだいぶ前からやっていて、未だにこれを行ってます。
そもそも利上げってなに?
こんな疑問を抱いている人も多いと思います。
かつて私もそうでした。
簡単に書くと、預けたお金の利子が増えるということです。
逆に、お金を借りた利子も増える。
いまアメリカでは利子が5%近いです。
一方の日本では、大手のメガバンクやゆうちょ銀行にお金を預けても、利子は0.001%です。
定期預金にしてもこれの2倍で、0.002%です。
100万円預けて一年間で10円。1000万円だと100円。ここから税金も引かれます。
一方でアメリカの銀行に1000万円預ければ、50万円増えます。
さて、あなたならどちらに預けますか?
お金をたくさん持っている人ほどこの金額の差額が大きくなります。
アメリカの利上げが円安に繋がっている
あなたがもしこのことを知っていたら、1000万円分をドルに換えて、ドル預金をしようと思いませんか?
つまり円を売ってドルを買う。
↓
円安ドル高になる。
これが2022年の為替で急激な円安ドル高になった背景です。
当たり前といえば、当たり前の動きです。
利上げでなぜSVBが破綻する?
金利が上がるのなら預金者が増えるから、銀行にとっていいのではないか?
そう思う人もいるでしょう。
これはシリコンバレー銀行の特徴が関係しています。
普通の銀行は個人の預金者が預金額の4~5割を閉めていますが、SVBでは1割ほどでした。残りは企業や団体です。
SVBは積極的にスタートアップ企業(新興企業)に融資をするかわりに彼らの預金を預かっていたのです。
そのスタートアップ企業に多くの暗号資産(仮想通貨)関連企業もありました。
こんな感じです。
今年もさらなる破綻連鎖がくるかもしれない😌#シリコンバレー銀行破綻https://t.co/g2bgyCViJr
— bea_crypto (@bea_buru) March 13, 2023
ご存じの通り、2022年は暗号資産(仮想通貨)関連は冬の時代となり、多くの企業が人員削減を行っています。
収益が悪化した中でも経営資金が必要となるので、SVBから資金を引き出す企業が多かった。
長期国債を大量に保有していた
もう一つSVBの特徴として、預かった資金のほとんどを10年の米国国債につぎ込んでいたことです。
国債そのものは低リスクです。その分リターンも少なく、10年国債だと3%の金利が付きます。
多くの銀行は他に貸し出したり、他のところに分散投資しているものですが、SVBは10年国債にかなり偏った投資をしていたというのが、今回の破綻に繋がってます。
その理由は、国債価値と金利は反比例するからです。
金利が上がれば国債価値は下がり、金利が下がれば国債価値は上がります。つまりSVBの資産価値はFRB(米連邦準備理事会)が利上げする度に減っていく訳です。
このことと、前述した暗号資産(仮想通貨)関連企業の顧客が多いということが重なり、経営破綻につながったのです。
シルバーゲート銀行の店じまい
このような状況下で、シルバーゲート銀行の親会社がシルバーゲート銀行を自発的に閉店するということが起きました。
シルバーゲート銀行もスタートアップや暗号資産(仮想通貨)関連の顧客が多い銀行です。もし業績が良ければ店じまいなどしませんから、このことからシリコンバレー銀行も危ないのでは?という憶測が流れ出したのです。
シルバーゲート銀行が店じまいする前に、多くの暗号資産(仮想通貨)関連企業は同銀行との取引停止を発表していました。シルバーゲート銀行は破綻したわけではないので、預金者にすべて預金を返してます。
シリコンバレー銀行に話を戻すと、個人の預金者はアメリカの法律で25万ドルまでは銀行が破綻しても預金は保証されます。(日本では2000万円が保証されているのと同じ)
しかし、前述したように個人預金者は1割しかいません。他はすべて企業や団体です。
そういうところは、25万ドルを超える預金をしているので、超えた分は破綻後には失う可能性があるわけです。
当然各企業はこぞって預金引き出しという動きになります。こういう引き出しが殺到することを「とりつけ騒ぎ」といいます。SVB側は、その預金引き出しに対応するために、価値の下がった国債を現金に変えて対応するしかなかった。
おそらく1週間後には破綻するのではないか?と言われた次の日に破綻しました。これはSNSという現代の情報拡声機で一気に伝わったためです。つまり現代では破綻する時のスピードは以前よりも早いということです。
リスクがステーブルコインのUSDCに飛び火
SVB破綻で思わぬところに飛び火して、暗号資産(仮想通貨)にも影響を与えました。
それが、ドル連動のステーブルコインUSDCです。さらにそこからステーブルコインDAIにも飛び火し、小さくない混乱を引き起こします。
ここも理解しておいた方が、暗号資産(仮想通貨)のリスクはあらゆる方面にあるということを理解する上で重要。
新たに200兆円分のドル発行
話はここで終わりません。
SVB破綻でアメリカ政府は預金保護の救済策を決めました。
それにより20兆円分のドル発行決め、その翌日には200兆円分と改めてます。
これはコロナ禍でお金を刷って配ったことと同じこと。
つまり、これによりインフレがまた加速するという悪循環の輪から抜け出せないでいます。
ただ、この政府の救済策により救われたのは、預金者だけでなくUSDCを発行しているサークル社もですが、これについては他で記述します。
世界中で同じことが起こっている
まずはこちらの記事をご覧ください。
欧州も状況はアメリカと同じ。むしろエネルギー高騰に関しては欧州の方が危機的😌https://t.co/Ekz1JSq9xc
— bea_crypto (@bea_buru) March 24, 2023
記事では、 ドイツ銀行の株価が3年ぶりの大幅安を記録。デフォルト(債務不履行)に対する保証料も上昇した。ドイツ銀はこの日、Tier2債を早期償還すると発表。
このような銀行の危機は、スイス、フランス、ドイツなどヨーロッパでも経済大国といわれる国で起きています。
スイスのクレディスイスグループは経営困難のため、先週末にUBSによる買収が発表されました。それに伴い、クレディ・スイス(CS)が発行したAT1債(その他ティア1債)が無価値化するということが起きてます。
先ほどのドイツ銀行の記事内での「Tier2債を早期償還する」というのは、このクレディスイスの件を踏まえての発表です。
これらは投資家を動揺させ、高金利と高インフレの時代における金融業界の幅広い安定性に疑問を投げ掛けてます。つまり世界中を巻き込んでの混乱がこの先あり得るかもしれません。
そうなれば、日本も確実に巻き込まれ、リーマンショックと同等かそれ以上の不景気になる可能性もあります。
これが今現在、世界中で起きている大まかな出来事です。これでも大まかな説明ですが、日本のメディアは取り上げているんでしょうか?
テレビがないので私は知りませんが、ネットニュースでも選ばないとこういったニュースは出てきませんね。
ちょっと今回の記事は難しかったかもしれませんが、非常に重要なことです。もしあなたが、なんらかに投資や投機をしようとしているのならなおさらです。
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