【トレード基礎】暗号資産(仮想通貨)の「指値・逆指値」とは?違いと使い方を解説
「暗号資産(仮想通貨)取引での指値(さしね)や逆指値(ぎゃくさしね)の違いがよくわからない。どういう時に使い分ければいいのかな?特に逆指値がわかりにくい。」
このような疑問に答えます。
- 暗号資産(仮想通貨)の指値と逆指値とは?
- 使い方と使い分けの解説
これを書いてる私は、株と為替FXを足してトレード歴15年。あのライブドアショックやリーマンショックも経験し、共に無傷で生き残っています。
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暗号資産(仮想通貨)の「指値・逆指値」とは?
指値・逆指値は株式、為替FXなどでも使われる売買の基本注文方式です。
注文方式は他にも「IFD注文」や「OCO注文」、「IFO注文」などがありますが、取引所によっては暗号資産(仮想通貨)にはない注文方式もありますから、ここでは省きます。
指値注文
指値(さしね)注文とは、指定した価格で買いたい時や売りたい時に入れる注文のこと。
現在価格より下で買いたい時や、逆に現在価格よりも上で売りたい時に出す注文方式です。
画像解説
図で説明するとこんな感じです。
この図は後で「使い方」の時に詳しく解説します。
逆指値注文
逆指値(ぎゃくさしね)注文とは、指定価格以上で買いや指定価格以下で売りの注文を出すこと。
現在価格より上で買いたい時や、逆に現在価格より下で売りたい時に出す注文方式です。
画像解説
図で説明するとこんな感じです。
この図もこの後で「使い方」の時に詳しく解説します。
図を見比べてもらえばわかる通り、指値と逆指値では現在価格に対する上下で真逆の注文になります。通常が指値に対して、逆の注文なので逆指値と呼ばれます。
では、どのように使い分けるのか?を解説しましょう。
指値と逆指値の使い方の違いと使うコツ
使い方は取引開始(エントリー)と取引終了(エグジット)する時の2種類あります。
指値注文で取引を開始(エントリー)する時
現在価格より下で待ち構えて買う。
または、現在価格より上で待ち構えて売る。
この方法はトレンド方向(相場の大きな向き)に合わせたトレードをする「順張り」トレードの場合には、戻しを狙った取引です。買いの時は「押し目買い」といい、売りの時は「戻り売り」といいます。
それとは逆にトレンド方向と違う向きでトレードをする「逆張り」トレードでも使われます。もしこの緑線と赤線の間を価格が行ったり来たりすると想定した場合、逆張りトレーダーは常に緑ラインで買い、赤ラインで売るための指値注文を出します。
◆図のように実際の価格もジグザグの軌道を描いて動きます。
その時に小さいオレンジ丸のように直近の安値や高値が意識されることが多く、この意識されているところの少し手前で指値を入れるトレーダーが沢山います。
このような理由から、価格が反転上昇しやすい価格を「サポートライン」と呼び、反対に価格が反転下落しやすい価格を「レジスタンスライン」と呼びます。
この図では、直近安値(高値)にそのラインを引いてますが、それ以外にもいろんなところが注目されます。
例えば価格が100円とか200円などのようにちょうどいい数字(キリ番という)なども気にされますし、フィボナッチリトレースメントという黄金比を利用したポイントなども気にされたりします。
どこで反応するのか?
これを予測してその手前にエントリー注文を出して待ち構えるというのが、指値注文でのエントリー方法です。
指値注文で取引を終了(エグジット)する時
エグジットで指値注文を使う場合は、利益が出た「利益確定(利確)」の時に使います。
図で説明すると、オレンジ丸の現価格100円で買った場合は、上に売り指値を置いて利益確定をします。
逆に現価格100円で売った場合は、下に買い指値を置いて利益確定をします。
なぜこんな注文を出すのか?
価格が動くのをずっと見てられる人はいいですが、ずっと見てることはできないですよね?
そんな時に、見てなくても利益を確定したい時に指値注文を使います。
ここでも先に解説したように、反転しそうなポイントの手前に注文を出すのが、定石です。だから、エントリーでもエグジットでも、常に反転しそうなポイントを予測することは重要になってきます。
逆指値注文で開始(エントリー)する時
現在価格より上で、ある価格を上抜けた時に買う。
または、現在価格より上で、ある価格を下抜けたときに売る。
この方法はトレンド方向(相場の大きな向き)に合わせたトレードをする「順張り」トレードの場合には、ブレイクアウトで買う(売る)という調強気の手法です。
高値を更新した時とか、もみ合いを上にブレイクした時に買いたい。または、安値を更新した時とか、もみ合いを下にブレイクした時に売りたい。
そんな時にこの逆指値注文を出します。いつブレイクするかわからないですし、ずっと見ていられたとしてもこういうブレイクした後の動きは速いので、ブレイク後に注文を出していると損な価格で買う(売る)ことになるからです。
◆トレンド方向と違う向きでトレードをする「逆張り」トレードの場合は、この逆指値注文でエントリーすることはありません。
【注意!】
逆指値の場合は○○以上とか○○以下になったら買う(売る)という注文で、成り行きで価格が決まります。つまり、正確にいくらで約定するかはわかりません。
相場の価格変動スピードが速い時は設定価格より離れた価格で約定してしまう場合もあります。
そこでスリップ設定という項目があるのです。
いくらまで価格がズレることを許容するか?その設定がスリップ設定ですが、あまり狭めすぎると約定しないということもありますから、注意が必要です。
トレンド方向と違う向きでトレードをする「逆張り」トレードの場合は、この逆指値注文でエントリーすることはありません。
値注文で取引を終了(エグジット)する時
エグジットで逆指値注文を使う場合は、損失が出た「損失確定(損切)」の時に使います。
現価格100円で買った場合は、価格が下がった緑ラインで売って損切する時。逆に100円で売った場合は、価格が上がった赤ラインで買い戻して損切する時に使います。
◆損切するラインはどこで決めるのか?
教科書通りでいくと、上図のように直近安値で売る。直近高値で買って損切すると書いてあることが多いですが、そんな簡単にはいきません。
損切ラインをどこに置くかは、どこで利確するかより重要で難しいです。
トレードをし続ける以上、一生探し続ける必要があるくらい難しいものなので、常に検証する必要があります。
【備考】
どれくらい難しいのか理解してもらうために、少し難しいことを書いておきます。
損切をどこに置くかは、最終的には以下のことをすべて配慮する必要がある。
- 資金管理による1トレードのポジションサイズと損失額を考慮する
- リスクリワードレシオを考慮する
- 損失額とリワードレシオ数値から、期待値プラスにする必要がある
- 相場のクセ、ボラティリティを考慮する必要がある
- 自分の性格を考慮する必要がある
ざっと思いつくものを書くとこんな感じです。
同じ場所でエントリーしても損切と利確が違えば、トータルの結果は違ってきます。同じ売買ルールを使っても、性格が違えばルール通りにトレードできなくなり結果は違ってきます。
つまり、自分にあった売買ルールを自分で作るしかないのです。
そのためにはトレードをした記録を全部残し、それを後で検証する必要があります。そこから自分に最適なエントリー方法、場所を決めるルール、利確のルール、損切のルール、資金管理のルールを作るのです。
最後に厳しい内容を書いてしまいましたが、こんな面倒なことは99%の人がやりません。だからこそほとんどの人は勝てないままで、相場を退場させられます。
一時だけ勝てる人はいます。そういう場合はだいたい運のいい相場だっただけ(単純な上昇相場)で、その後の動きですべて無くします。
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