【テクニカル分析の基礎】グランビルの法則は実践で使える?【初心者向】
暗号資産(仮想通貨)チャート分析でグランビルの法則の使い方を知りたい人「グランビルの法則ってなに?暗号資産(仮想通貨)取引でも使えるの?実践では役に立たないとか聞いたことあるけど、実際に役に立つのかな?誰か教えて欲しい。」
このような疑問に答えます。
- グランビルの法則とは?
- グランビルの法則は実践で使えるのか?
もくじ
◆ グランビルの法則とは?
米国のアナリストである「ジョゼフ・E・グランビル」氏が考案したトレード理論。
特徴
- 移動平均線と価格の位置関係でエントリーポイントを決める。
- 買いと売りのエントリーポイントがそれぞれ4か所あり、計8か所。
※ グランビルの法則は株式をもとに作られていますが、為替FXや暗号資産(仮想通貨)でも通用します。
言葉より図の方がわかりやすいので、もう一度この図をご覧ください。
1~4を買いポジションで解説 (売りはこの逆)
- 下落相場で下げていた価格が、移動平均線を上抜けてきたポイント
- 足が上昇してから移動平均線を割り込み、もう一度上抜けたポイント
- 上昇後に下げたけど、移動平均線を割らずに再び上昇したポイント
- 大きく移動平均線を下回ったポイント
◇ ダウ理論と移動平均線の理解が必要
グランビルの法則はダウ理論と移動平均線を組み合わせて作られてます。なので、ダウ理論と移動平均線の理解が必須。
ダウ理論については別記事で書いてますが、ここで必要なことだけ抜き出します。
ダウ理論6つの原則のうちの2つ
原則3:主要トレンドは3段階からなる
この2つを理解しておくと、よりグランビルの法則の理解が深まり、トレードで活用できます。
原則2:トレンドは3種類ある
トレンドの定義
・下降トレンドとは高値と安値をともに切り下げている状態である。
上の図は簡略化して描いているので簡単そうですが、実際はもっと複雑な値動きをします。どこで相場が反転したかを確認する手段として、原則2の「トレンドの定義」が使われます。
原則3:主要トレンドは3段階からなる
トレンドは3段階ある
・追随期
・利食期
グランビルの法則とダウ理論原則3の関係
- グランビルの法則の買い1と買い2は原則3の先行期にあたる時期。
- 買い2と買い3は追随期にあたる時期。(買い2は場合によって変わる)
- 売り1は利食期にあたる時期。
- 買い4は下落トレンドの先行期にあたる時期
これについては次で深堀します。
この2つを理解しておくと、よりグランビルの法則の理解が深まり、トレードで活用できます。
◆ダウ理論について詳しくはこちらの記事
「暗号資産(仮想通貨)チャート分析の解説・ダウ理論編」をご覧ください。◆移動平均線に関してはこちらの記事
「暗号資産(仮想通貨)チャート分析の解説・移動平均線編」をどうぞ。
◆ グランビルの法則は実践で使えるのか?
先ほどの簡略図を実際のチャートに当てはめてみましょう。
ビットコイン4時間足チャート
これは出来上がったチャートに印を付けているから綺麗に機能しているように見えるけども、実際の値動きは複雑でダマシも多い。売り4は失敗しているし、売り2と売り3の間にも売りポイントがあるが、どこでエントリーすればいいのかはっきりしない。
法則2や法則3が移動平均線を割ったり割ってなかったりしてますが、実際に活用する場合は、割ったか否かは無視した方がいい。法則の順番通りにはならないことがほとんど。
◇ グランビルの法則は実践で使えるのか?
結論:時間軸を変えれば使える
極端に小さい時間軸か、大きい時間軸だと使えることが多い。
今度はグランビルの法則1〜4をトレーダー目線で見ていきます。
法則1
これはほぼ使えない。理由はいつ相場が反転したのかというのは、後にならないとわからないから。
ここはダウ理論では原則3の「先行期」
これはトレンドの転換点か転換直後の時期で、この頃にエントリーできるのはプロのみ。初心者がこれを見分けることはできないし、そもそも転換しないこともあるから、資金管理がしっかり出来ていないと大きなマイナスとなる。
相場の格言で「頭と尻尾はくれてやれ」というのがあり、これはトレンドのすべてを利益にすることは難しい例えで、トレンドの中の一部だけ得られたら満足した方がいいという戒めの言葉
法則2
これは使える。ただし、まだ相場が反転したかどうかはわからない状態。
1の上昇でどうやら下落相場が終わりそうだと思った人たちが参戦してくる場面。最初の上昇後の戻しだから、まだ買いの勢いが残っている。とりあえず直近高値までは狙える。
ここはダウ理論では原則3の「先行期」もしくは「追随期」。できれば「追随期」でのエントリーが望ましい。
これは多くの人が転換したと確認してから参加する時期で、トレーダーが一番トレードしやすい時期でもある。初心者も本来はこの時期をトレード対象とすべき。ただし、参加者が多くなるので、ダマシの動きも発生したりする。
✓ 私の一番最初の売買ルールはこのグランビルの法則2を1分足に落とし込んだ手法を実際に使っていた。そして、最初から勝てたという実例があります。(このようなグランビルの法則をトレードに使う方法については別記事で書きます。)
大きな時間軸でも使える。理由は、大きな時間軸は資金が大きい人たちでも操作することが困難で、一度流れの方向が定まったらなかなか変わらないから。慣性の法則ではないけども、似たような現象は相場にもある。(これはダウ理論の原則6でも書かれている)
法則3
これも使える。一番入りやすいのがここかもしれない。
ただし、戻しが浅かったり、法則2のようにトレンドラインを割ったりすることもあるので、エントリーポイントは難しい。
ここはダウ理論では原則3の「追随期」なので、一番初心者がトレードしやすいところ。
法則4
これは使えない。相場の流れが反転したかもしれない場面。
使えないし、危険。移動平均線から乖離すれば確かに戻るけども、いつ戻るのか?どこまで戻るのか?が予測し辛い。買いで入った途端にさらに大きく下げる可能性もある。
ここはダウ理論では原則3の「利食期」。ここにくるまでにエントリーした人達が利確する時期。
これはトレンドが終了する時期で、売買するのは危険な場所。プロはここで利確し、初心者はここでエントリーする。
備考:相場においては上げ相場よりも下げ相場の方がスピードが早い。なので法則4での買いエントリーはもっとも危険。
売りの場合
売りの場合も買いと同じで法則2と法則3がお勧めで、法則1と法則4は止めた方がいい。トレードするなら法則2と法則3の場面をねらう。
◆実際のチャートを使って動画で解説してます。
ブログと合わせて見ると理解が深まるでしょう。
(自分の声が嫌なので音声を変えてます)
トレードの勉強を始める
◆ 本気でトレードを始めたいと思うなら、下記の記事が参考になるでしょう。
どこにも書いていない稼ぐトレーダーになるための10ステップを無料公開してます。
【保存版】トレードで稼ぐための10ステップ完全ロードマップ【重要】
トレードで稼げるようになりたい。どうすればトレードで稼げるようになれる?稼ぐトレーダーになるためには何をすればいい?FXや暗号資産(仮想通貨)FXを始めたいけど、勝てるようになれるか不安・・・こんな悩みに答えます。
公開してる間にどうぞ。【有料級記事】
まとめ:暗号資産(仮想通貨)チャート分析の解説・グランビルの法則編
本記事の要点のまとめ
- グランビルの法則はダウ理論と移動平均線が使われている
- グランビルの法則には4つのエントリーポイントがある。
・法則1:相場の転換点なので、初心者には難しいから避けた方がいい
・法則2:一度逆方向に大きく動いた後なので、小さく狙うならいい
・法則3:トレンドが定まった後なので、ここが一番ねらい目
・法則4:相場の流れが変わるかもしれない場面なのでかなり危険
ダウ理論もグランビルの法則も勉強したのは15年も前の事で、どっちがどんな内容だったか忘れてしまっていた。だけど、その内容は売買ルールの中に入り込んで自然に使っていたことに気づかされた。
はじめてグランビルの法則を知った時(株式をしていた頃)は、「よし、これで勝てるぞと」思ったものでした……笑。
そして法則4では痛い目をみました。
最後に本の紹介
ダウ理論を知った上でトレンドラインや水平線、移動平均線を使うとよりトレードの役に立つ。ダウ理論、トレンドライン、水平線は3種の神器だと思っているくらい習得必須。
紹介してる本は練習形式になっているので、ただ読むだけよりは有益な本です。
下記以外にも数冊シリーズ本が出ています。
今だと1か月無料か2ヶ月99円(2022年3月)を上手く使えば、無料で読めるので賢く使いましょう。
◆ FXトレード練習帳
◆ FXトレード練習帳 トレンドライン
私はチャートを見ただけでトレンドラインが想像で引けるようになるために、何十枚もチャートを印刷して線を引きまくりました。
※トレードはスポーツと同じで知識ではなく、技術を習得する必要があります。
◆初心者から中級者までなら繰り返し読んだ方がいい本。
デイトレード
備考:トレードの勉強を始めるなら、大事なお金を失わない為にも読んだ方がいい記事も紹介しておきます。